2018年9月のイベント

1限目 2018年9月15日(土)13:00〜15:00

テーマ1
世界が驚く、究極の決断力

テーマ2
ビジネスに効く、オールブラックスの規律

ダン・カーター

1982年3月5日生まれ
神戸製鋼コベルコスティーラーズ所属
ポジション:スタンドオフ

畠山健介

1985年8月2日生まれ
日本ラグビーフットボール選手会 会長
ポジジョン:プロップ

日和佐篤

1987年5月22日生まれ
神戸製鋼コベルコスティーラーズ所属
ポジジョン:スクラムハーフ

世界が驚く、究極の決断力

柿木英人さん(聞き手) 皆さん、こんにちは。丸の内15丁目プロジェクトは今日からRugbiz Showがスタートします。ラグビーとビジネスはこれまでも、チームワークやダイバーシティーなど様々なアナロジーが語られていますが、実際に現役のトップ選手にお越し戴き、いろんな場面場面を取り上げながら、ラグビーから日々のビジネスに活かせるインスピレーションを貰おう、同時に来年に迫ったラグビーワールドカップ日本大会を盛り上げていこうというのが、このRugbiz Showです。今日は初回にふさわしい素晴らしいゲストをお迎えしています。日本代表を支えるお二人です。まずはサントリーサンゴリアスの畠山健介さん。そして、コベルコスティーラーズから日和佐篤さんです。畠山さんは仙台育英から早稲田を経て、今年がサンゴリアス11年目。英国ニューキャッスルでのプレー経験もあります。日本代表キャップは78で、現在は選手会の会長も務めておられます。日和佐さんは報徳から法政を経て、昨年まで畠山さんのチームメイトでしたが、この春コベルコスティーラーズに移籍されました。代表キャップは51ですね。サントリーサンゴリアスとコベルコスティーラーズは丁度昨晩、満員の秩父宮ラグビー場で熱戦を繰り広げられたばかりです。せっかくですから、そのあたりからお話しを伺いましょう。日和佐さん、古巣との対戦はいかがでしたか。

日和佐選手 両チームともスピーディーにボールを動かして、観ている方には面白いゲームになったと思います。やってる方はすごいしんどかったですけど。いい試合だったと思います。

畠山選手 神戸さんはキックを織り交ぜて、ボールを手放した後にしっかりプレッシャーをかけてというのがことごとく決まって、うまく回っていたように思います。逆にサントリーはつなぐ意識が強すぎて前に運ぶというところが神戸さんに比べて少し足りなかったかなと思います。

柿木さん 昨年までチームメイトで手の内を知り尽くしている日和佐さんが神戸にいるっていうのはやりにくかったですか。

畠山選手 ムーブとかサインとか日和佐はすべて知っていますし、それを神戸さんに教えていたからといって、それだけで負けるほど我々も甘いラグビーをしているつもりはないですし、それ以上に神戸さんが春からしっかり練習して準備してきたのが昨日の結果につながったのだと率直に思いますよ。もし次に戦うチャンスがあるなら、自分たちもしっかり準備をして、またいい試合をやりたいなと思います。

日和佐選手 僕自身はあまり前のチームというのは意識せずに、一つのゲームと考えていたつもりなんですけど、まわりからは「気合入ってたな」と言われました(笑い)。

柿木さん ありがとうございます。さて、こんなお二人をお迎えして、本日のRugbiz Show一限目のテーマはいわば「究極の現場判断、現場力」です。お二人も大活躍した2015年ラグビーワールドカップ・イングランド大会の対南アフリカ戦、「史上最大の番狂わせ」と言った見出しが躍りましたが、この試合を素材に「現場力」を深堀りして行きたいと思います。世界を沸かせた最後の10分の映像があります。これを一緒に観て戴きながら、お話しをうかがっていきましょう。

畠山選手 僕はもうこの時はベンチに下がっていたので皆さんと一緒の目線でしか見ていませんが…。でも、言わせてください(笑い)

(映像放映 南アフリカのペナルティーに日本代表がスクラムを選択した場面)

柿木さん ここに至るまでも日本代表はいいスクラムを組めていたように思うのですが、畠山さん、スクラムは行けるっていう感じだったのですか。

畠山選手 この試合は本当に興奮状態で、その時は全く疲労を感じなかったんですが、この試合の翌日の練習では動けないぐらいでした。元々南アフリカに対しては、スクラムをがっつり組もうというゲームプランではなくて、スクラムやラインアウトは出来るだけ回避して、ボールを動かして南アフリカの選手を疲れさせ、勝機を伺うというのが戦略でした。その後に控えていたサモア戦、アメリカ戦ではスクラムで圧倒できるだろうから、そのためにも南ア戦でスクラム勝負というのはちょっと本来のプランではなかったのですが…。しかし、実際にゲームの中で体を当ててみて、また数的にも勝っているという冷静な分析も加わって、こういう形になったのだと思います。コミュニケーションが取れて積み重ねてきたものもあったし、その場では自信もあったし、たぶん(キャプテンの)リーチだと思うのですが、ここでスクラムというのはいい判断だったと思います。

柿木さん それはファーストスクラムから手ごたえがあったということでしょうか。

畠山選手 実はファーストスクラムの前のタックルで頭を強打したので、あまり覚えていないのですが、スクラムはとにかく早く組んで早く球出しをするというプランだったので、ずっとその練習をして試合に臨んでいました。

柿木さん 日和佐さんは最初ベンチスタートだったわけですが、そのあたりどんなイメージでしたか。

日和佐選手 ゲームプランは畠山さんが言ったように早くボールを動かすということだったんですが、前半からスクラムも善戦していたし、ラインアウトも取れていたので、この79分の場面、一人相手が少ない状態で、かつ南アフリカの選手の足が動かなくなってきたのもわかっていたので。スクラムという選択になったんです。普通はコーチからの指示がウォーター(給水役)のインカムを通して伝わってくるんですが、この時は要らないということでコーチの指示は伝わらなかったですね。

柿木さん ウォーター入ってましたよね。

畠山選手 ウォーターはキックティーを持ってグラウンドに入って来ていました。これはコーチからのショット(ペナルティーゴールで3点を取り、同点にする)を狙えという指示を受けての行動だった訳ですが、選手はスクラムを組もうと(トライで逆転勝ちを狙おうと)していたので迷ったらしいです。キックティーを渡すかどうかの判断をリーチに仰いで、そこでリーチがスクラムだと決めたようです。

柿木さん その前にもペナルティーを貰いましたが、そこはタッチキックだった。

畠山選手 あそこはまだ角度があったので、キックも難しい位置でしたし、ラインアウトからのドライビングモールもずっと練習していたので、トライを取りに行こうと。その次のこのペナルティーは確かに難しい判断だったと思います。

柿木さん 最終的にリーチ主将がスクラムを選択して審判に告げるわけですが、日和佐さん、他のプレーヤーはどういう感じだったのですか。3年も前の話になりますが、覚えているところで結構ですので、再現して戴けますか。

日和佐選手 フィールドに立っている15人全員、ショットという考えはありませんでした。スクラムを選択した段階で、スタンドオフの田村優選手と少し話をして、スクラムが少し崩れたらボールを渡すから突っ込んでくれと言ったのを覚えています。バックスはスクラムからボールがこぼれた時に備えて、ちゃんと準備をしようと話し、フォワードにはしっかりスクラム組んでくれと言いました。その時はスクラムしか頭にありませんでしたね。今考えると正気の沙汰ではないですが、ショット狙えよと思いますが…(笑)

畠山選手 宮崎での事前合宿でも「Beat the Boks」という南アフリカ(Spring Boks)を倒すという名前をつけた練習をしていたんですが、エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチが一番大変だったのは、当時日本代表はずっと試合に勝てない期間が続いていましたし、多分南アフリカに勝てると思っていた人は誰一人いなかったと思うのですが、「そうではない、勝てるんだ」というマインドセットが一番苦労したんじゃないかなと思います。だから「南アを倒す」という練習もした訳です。そこでこの場面。エディーはショットを考えたのに、選手は「倒す」ということを刷り込まれていたから、「倒す」ことしか頭になかったんです。その後のエディーのコメントが「信じられない」だったんですが、「お前が倒せっていったんちゃうんかい」といった感じでしたね。(笑)やはり指揮官の言葉というのは大事で、勝てる勝てると信じこませた結果が、現場は相手が南アフリカだからどうだというのは関係なく、行ける行けるとなった訳です。当然そこに向けた準備をしていなければできない話ですし、何よりマインドセットが重要だと思います。

柿木さん 日和佐さんは15人がスクラムしか考えてなかったとおっしゃいましたが、ベンチもそうだったんですか。

畠山選手 そうですね。数的優位もありましたし、悪い判断ではないのかなっと。このスクラムでも押せてましたし、もしかしたら行けるかもと、ベンチでもなっていました。エディーがBeat tne Boksって言ってるんだから、ショットで同点という感じはなかったよね。

日和佐選手 一人も同点狙いという人はいなかったんじゃないかな。

畠山選手 もしかしたらフロントロー(スクラム最前列の1~3番)は考えていたかも(笑)。いやいや、彼らの表情を見る限りそれもなかったでしょう。逆にあの場面でショットじゃない?スクラムじゃない?って違う声が出る方が怖いですよね。同じ方向を見ていない、迷いが生じているということですから。

日和佐選手 勝つことしか頭になかったというのが当時の心境ですね。

柿木さん 無理やりビジネスに例えると、大きな目標を立てて、実際にかなりいい線まで行った。経営判断としては良し!というのがコーチボックスの中だったのが、現場はそれを越えて目標を達成したというところでしょうか。では、また映像動かして下さい。

柿木さん 最後、結構ひやひやでしたよね。

日和佐選手 そうですね。最後は強いランナーにボールを渡すように心がけていました。
リーチに行って、真壁に当てて、またリーチが来てくれて、そしてバックス。そして強いヘスケスになるわけですけど、皆集中して、ミスもなかったですし…。

柿木さん スクラムからのボールの出方も微妙でしたね。

日和佐選手 あれはヒヤッとしました。

柿木さん 最後は右サイドからめいっぱいフィールドを使って左に展開しましたね。

日和佐選手 あの時、五郎丸さんと真壁が走りこんでくれて、相手の足が止まったので、これは外で勝負するしかないと、立川選手にパスしたんですけど、あとは行ってくれっと思っただけです。ただ、そのトライをとるまでの準備もしっかりできましたし、練習をやってきたことがここでもできて、練習は裏切らないと痛切に感じましたね。

柿木さん 最後のプレーも本当に密度の濃いものでしたが、この前のスクラムに辿り着くまで、自陣から19フェーズを重ねて相手ゴール前まで迫ったプレーも素晴らしかったですね。あれだけミスなく続けられたのはやはり練習とそれで培った自信のなせる業だったのでしょうか。

畠山選手 気づかれたかどうか、ここまで一つもオフロードパス(タックルを受けながらのパス)がないんです。ニュージーランドのオールブラックスのようにオフロードを使えば、うまく行けばゲインラインを突破できるかも知れないけれど、ミスも起きるかも知れない。一方、スクラムはしっかり準備もしてきたし、それが根拠のある自信になっている。19フェーズに渡ってオフロードを使わずに南アフリカに対してボールをキープし続ける。その難易度の高さはなかなか表現しづらいんですけど、それが可能になるくらいしっかり準備をしてここまで来たということなんだと思います。

柿木さん その準備のところで少し伺いたいのですが、ワールドカップ前の合宿はすごいものだったようですね。

畠山選手 今となっては楽しい思い出です。仲間と一緒に同じ目標に向かって、きついことも、楽しいことも、馬鹿をやったことも、エディーさんのあんなきつい練習もこなしたよね、と言える4年間になったのが僕は本当に嬉しいです。

柿木さん あの合宿はドローンを飛ばしたり、ICチップを使って計測をしたり、色々先進的なことをしたようですね。

畠山選手 かなりお金かかったって聞いてます。ただ、言い方は悪いかも知れないですが、僕らにとってはお金の為ではなくて、また、勝つことだけが目標ではなかったんです。僕らの目標は別にあったんです。そのためにどうしてもワールドカップで勝つ必要があったんです。日本一とか、金メダルを取るとか、そう考えている人は山程います。その中で勝つためには何か別の目標が必要なんです。なんのために勝つのかをエディーは常に問うていたんです。だから、きつい練習にも耐えられたんです。それが達成できたから、私は78キャップ、日和佐は51キャップ持っているのに、あの4年間だけが特別だったと思えるんです。ビジネスでも利益とか、シェアとか数値目標は大事だと思うんですが、では何のためにこの組織はあるのか、何の為にこの会社は存在しているのかを問わない限り、現場の人間は本気で働けないんじゃないかと思います。エディーはそこをずっと言っていたので、すごいなと今でも思います。

日和佐選手 過去24年間日本はワールドカップで勝てなかった。それには勝てない理由があるはずで、エディーさんはその歴史を変えるんだと言っていました。なぜ勝たなければいけないかという理由がはっきりわかって、そこに向かってしっかりコミットできたのがこの結果につながったと思います。練習は確かにすごいきつかったですけど。

畠山選手 エディーは日本のラグビーに誇りを取り戻して欲しかったんです。145点(第3回ワールドカップでの対ニュージーランド戦での17対145点での敗戦)という屈辱から、日本ラグビーは死んだような歴史で、今回だって南アフリカ相手に何点くらい取られておさまるんだろうと皆さん思っていたと思うんです。ところが、これだけ素晴らしい選手が居て、これだけ素晴らしい歴史がある日本ラグビーの誇りを取り戻したいとエディーは言ってくれたんです。そのために新しい歴史を作らなきゃならない。そのために君たちはワールドカップで勝たなければいけないと。目に見えるもの、これを取るために勝つんだというのはわかるんです。金メダル取るために勝つ。誰でもわかるんです。目に見えないもの、今まで誰もやって来たことないことを達成することがいかに、難しいか。ていうのを、誰も取り上げてくれないんです。南アに勝ったよね、南アに勝ったよね、すごいよね、すごいよね、と。何で、南アに勝たなきゃいけなかったのかという誰も問うてくれないけど、エディはずっとそれを言ってくれたんです。見えないものを信じ込ませてくれだんです。僕らに。

なぜ、現場がハードワークできるのか。それを理解して欲しいと思いますね。ラグビーは世界中でプレーされているスポーツで、世界中に仲間ができて、その中で日本が新しい歴史を作ることで日本のファンも誇りを取り戻すことができる。エディージャパンがやってきたことって何か勇気を貰えるんです。皆さんも勇気を貰えたと思うんです。オンタイムで試合を見ていた人は朝の3時、4時だったと思いますが、河川敷走りたかったんじゃないですか。それぐらいのことができたから、僕らは嬉しかった。ワールドカップベスト8進出というミッションは達成できませんでしたが、(誇りを取り戻すという)ミッションはクリアできたから、あの組織は何か特別な感じがするんです。このあたりはビジネスにつながるんじゃないですか。

柿木さん 観客の皆さんにぐっと刺さっていますよ。

畠山選手 世界で一番うまくいっている組織は僕はAppleだと思ってるんです。時価総額100兆円のAppleアップルを立てて立ち上げたジョブズの理念は、テクノロジーで世の中の人・生活を全部変えるというのがAppleの創業理念なんですね。実際Appleはそれをやってのけてるんです。アマゾンAmazonは世界一顧客思いな企業である。というのが企業理念なんです。お客様がどういったことを求めてるのか、早く着いて欲しいなっていうんであれば、そのためのサービス・方法を考えるし、本当にみんな理念のもとに動いているんです。理念のない行動はいつか絶対整合性がとれなくなるので。理念のもとにちゃんとこれができているかな、っていうフィードバックをすることが、その組織が存続し続けるために、価値を高めるためにすごい必要なことだと思います。何のためにやってるのか、何のために働いているのか、何のために練習してるのか、なんのために勝つのか、何のためにという所が今の社会はすごい希薄だと思います。

柿木さん 畠山さん、ありがとうございます。今回は南アフリカ戦の最後の10分を切り取りましたが、グローバリゼーションやIT革命の進展で、目の前が見えにくくなっている時代のビジネスに、この試合が示唆するものは決して少なくないと思います。さて、過去の話ばかりでもいけません。いよいよ来年はワールドカップが日本にやってきます。畠山さん選手会会長としても何か。

畠山選手 来年に関しては、代表に呼んでもらえるようなパフォーマンスを続けることが今の僕にできることだと思っています。ベストは選手として参加する、自分にとっては望ましくなないシナリオですが、何らかの形で大会を盛り上げるような形でコミットできればと。

日和佐選手 僕もワールドカップには是非出たいと、今目標にしています。選ばれれば全力で戦う、選ばれなければ全力で支える。ラグビーを通じて日本が変われるきっかけにもなると思うので、そこに関われる幸せを感じながら、ラグビーのために何かやっていきたいと考えています。

柿木さん ありがとうございます。ここで前半戦を終了したいと思います。後半戦はダン・カーターさんをお迎えしてお話を続けたいと思いますが、日和佐さん、昨晩、同じチームで一緒にプレーをされてみて、いかがですか?

日和佐選手 試合に向けた準備がうまいなと思います。試合のキックオフまでの一週間の時間の使い方が素晴らしい。彼と話しをしたら、常に自分は二つのオプションを持っている、どうなっても対応できるから、とにかく困ったらパスを放れという話をされました。僕も自分のプランがあって、それがだめな時に彼に渡すと、彼が何とかしてくれるといういい循環ができましたね。神戸の今年のスタイルはボールを動かすということなんですが、前節は雨もあってボールが滑るのでキックが多くなってしまった。今週は我々のスタイルに戻ろうということを意識して準備をしましたし、それがスコアにもつながったんじゃないでしょうか。

柿木さん サントリーは3連覇のプレッシャーありますか。

畠山選手 サントリーは日本のラグビーをもっと良くしていこうというのを使命感として持っているので、そのためには勝ち続けることが必要ですが、その難しさは感じましたね。

ビジネスに効く、オールブラックスの規律

柿木さん さあ、皆さん、ダニエル・カーターさんの登場です。カーターさん。昨日の試合は1トライ、2ゴール、4ペナルティーゴールの計21得点。マン・オブ・ザ・マッチ(最優秀選手)にもなられました。衝撃的な日本デビューとなったわけですが、初めてのトップリーグでのプレーはいかがでしたか。昨年までのフランス・リーグとの違いのようなものは感じられましたか。

カーター選手 皆さん、こんにちは。まずはサントリーの選手に感謝します。フィジカルな(体が痛くなるような)試合でした(笑)。昨日初めてのトップリーグの試合だったわけですが、とても楽しみました。ラグビーの素晴らしさは色々な国、色々な大会でプレーすることができることです。幸運にも私は多くの大会、多くの国でプレーさせて貰っています。過去3年はフランスでプレーしたわけですが、フランスと日本の違いは、フランスは体格の良い選手がフィジカルにプレーする、一方日本のラグビーの特徴はスピードとゲーム展開の速さですね。先ほどフィジカルだったと言いましたが、昨晩は相当走って、(スピードの速さに)肺も結構きつくて、フィットネスを上げなければと思った次第です。

プロ選手として16年プレーしてきましたが、これからの2年くらいがキャリアの最後になるでしょう。その最後のキャリアに美しい日本を選びました。1年後に控えたワールドカップ日本大会、そして2020の東京五輪があり、これ以上ラグビーをするのに素晴らしい国はないと思ったからです。

柿木さん スピードにも対応したようですが、コベルコのジャージもお似合いでした。

カーター選手 昨日いいプレーができたのは本当にここにいる日和佐選手のおかげで、感謝しています。昨日はマン・オブ・ザ・マッチに選ばれましたが、いつもマン・オブ・ザ・マッチに選ばれると、少し恥ずかしい気持ちになるんです。ラグビーはチームスポーツであり、昨日マン・オブ・ザ・マッチに選ばれたのも、他の14人、あるいは22人(1試合の登録選手は23人)の力があったからこそだと思っているからです。ラグビーというのは試合に向けた一週間、チームメイトととにかくハードワークを続けて、それが試合で成果を挙げた時、試合後のロッカールームに戻って、この一週間が結実したと思う瞬間に大きな満足を得ることができます。勝ち取ったものをチームで分かち合える、それがラグビーの素晴らしさだと思っています。

柿木さん カーターさんに聞きたいことは本当にたくさんあるのですが、今日はRugbiz Showの趣旨に沿って、ビジネスの観点からAll Blacks(ニュージーランド代表)の話を伺いたいと思います。All Blacksはスポーツ界広しと言えども、他にないほどの最強のブランドだと思います。この最強のブランドはどうやってできたのか、このブランドを作るために人は何をしているかという話をしたいと思います。All Blacksはこれまでに572戦して、勝率77.45%。比較的分が悪いのは対南アフリカですが、それでも6割以上勝っている。多くの国がAll Blacksには一度も勝ったことがありません。All BlacksはNZを象徴するブランドとして100年以上にわたって君臨しているわけです。皆さん、3年ほど前にNZの国旗を変える国民投票があったのをご記憶でしょうか。政治的にも色々あって結局現状維持になりましたが、その時に新国旗の候補にもAll BlacksのマークであるSilver Fern(銀シダ)があがっていました。それほど、NZ国民にとってもAll Blacksはそれほど誇らしいブランドであるわけです。カーターさんにまず、伺いたいのは、All Blacksの一員であるということはプレーヤーとして、またNZ国民としてどういったことなのでしょうか。また、All Blacksの選手として13年間、どんなことを一番大事に考えてきたのか、教えて戴ければと思います。

カーター選手 NZにおいてラグビーは勝つことを宿命づけられた、ある意味、宗教のようなところがあります。NZ国民はAll Blacksの勝利を当たり前のように期待していますし、逆に負けると国全体が鬱屈してしまいます。そのため、All Blacksのメンバーになるということは大きな責任、国を両肩に背負うようなものです。国全体の期待を受けるプレッシャーは大きく、20歳や21歳でこのプレッシャーを背負い込むのは容易なことではありません。そのために、我々は常にこのプレッシャーに負けずにラグビーを楽しめるような環境づくりに努力しています。私はこれまでのキャリアでプレッシャーはネガティブなものでなく、プレッシャーがあるからこそ、それに打ち勝つ努力をして、それに打ち勝った時に大きなものが得られる、成功があるということを学びました。これはビジネスでも一緒だと思います。経営者だろうが、一従業員だろうが、仕事の上で成果をあげなければならないというプレッシャーを常に受けていると思いますが、これに囚われるのではなく、これを乗り越えた先に素晴らしいものがある。All Blacksがそういう考えでやってきたことの結果がこの勝率なんだろうと思いますね。NZの若者にとってAll Blacksのメンバーになることは誰もが描く夢ですが、何をしたらAll Blacksになれるかは誰にもわかりません。私は2003年に初めてAll Blacksのキャップ(テストマッチのメンバーに与えられる代表の帽子)を得ました。「ああ、これがAll Blacksになることなんだ」と感動しましたが、同時にその時思ったのは「これ一回では終わりたくない」「偉大なAll Blacksになりたい」という目標を定めました。1シーズン、2シーズンだけでなく、10年以上All Blacksでプレーする、そういったゴールを設定して、犠牲を払いハードワークを惜しまずにやってきました。もちろん怪我もありましたし、競争もありましたが、そのプレッシャーから逃げるのではなく、そこに向かっていくことが自分自身としても、またチームとしても常にやってきたことです。

柿木さん 会場の皆さん、1034番という数字を御存じでしょうか。カーターさんにはお馴染みの番号ですよね。All Blacksに選ばれるとAll Blacks ナンバーを貰うらしいんですね。それはAll Blacksの選手一人一人に与えられる固有の番号で、1034番がカーターさんの番号です。これまで100年以上に渡って1170人以上のAll Blacksの選手が正に歴史や価値観を積み上げてきた訳なんですが、最初にAll Blacksに選ばれた時、Black Bookという本を貰うと伺いました。歴代のジャージのイラストや写真が掲載されていて、その後にAll Blacksの一員としての心構えなどがあり、後半は白紙だとか。この後半部分にカーターさんが一体何を書き込んできたのか、とても興味があるのですが、もしよろしければご紹介戴けないでしょうか。

カーター選手 この数字はAll Blacksしか持っていないとてもユニークなもので、私にとってもとても特別な数字です。選手の中にはこれをタトゥーにする人もいます。私の番号は初めて貰ったキャップに刻まれています。Black Bookの前半には誇り高いAll Blacksの成功の歴史が書かれています。ここでAll Blacksとはどういうチームなのか、どんな歴史・遺産があり、どんなチームの一員になったのがわかります。誰でもいつまでもAll Blacksでプレーし続けたいと思うのですが、それは不可能です。ですから、私も含めてAll Blacksのジャージを初めて貰った時考えるのは、このジャージを脱ぐ時、このジャージをより良い位置に置く(Leave the Jersey in the better place)ということなんです。つまり今着ているこのジャージにより大きな価値を加えてつないでいくという考え方です。その価値とはお金とかではなく、更なる成功、更なる誇りであり、それがAll Blacksのジャージに腕を通すということなんです。本の後半はおっしゃった通り白紙です。選手によっては何も書かない人もいますし、落書きをする人もいるかも知れませんが、私はいつも、キャプテンズラン(試合前日に会場で行われる最後の練習)の際に明日試合をするフィールドの芝を少し摘み取って、この本に入れます。そして、その脇に明日の試合で自分が何をしたいのか、何をしなくてはいけないのか、どんなプレーをしなくてはいけないのか、二つ三つフォーカスして、書き込んでいました。

柿木さん Leave the Jersey in the better placeは本当に素晴らしい哲学ですね。日本にも百年の社歴を誇る老舗企業がたくさんありますが、今よりもっと高い価値を積み重ねて次世代に渡すという考え方はとても参考になります。具体的にはカーターさんや他のAll Blacksの選手はそのためにどんな行動、振る舞いを心がけているのでしょうか。

カーター選手 いくつかあります。一つはWorkethic、つまり仕事に対する取り組み方ですね。成功するには皆と同じではいけない。世界一の選手になりたいという目標がありましたので、世界一の努力が必要だと。世界一ハードワークをして、他のプレーヤーよりスマート(賢く)ならなければいけないと思っていました。成功はまぐれではなしえない。成功のためにはそれをもたらすだけのハードワークをしなければならないというのは、ラグビーでもビジネスでも共通ではないでしょうか。

二つ目は私自身にとってもチームにとってもそうですが、心がけているのはラグビー選手というより人として謙虚であり続けるということです。All Blacksは誰もが平等なチームです。お聞きになったことがあるかも知れませんが、我々はテストマッチの後、全員で芝や泥で汚れたロッカールームを綺麗にしてからスタジアムを出ます。キャプテンもコーチも新人も皆一緒になって掃除をするのです。我々の考え方は「チームより大きな存在はいない」「誰一人として他のチームメイトより大きな存在はいない」ということです。それぞれ一人一人が地に足をつけて謙虚に自分自身を再確認できるか、そんな環境作りをしています。

私自身の事を申し上げると、私はNZの人口700人程度の小さな村の出身ですが、3シーズンAll Blacksでプレーした後は世界的なスポットライトを浴びることになりました。もしあの時、「もう私は成し遂げた」と思ってハードワークを忘れていたら、違う方向に行ってしまっていたかも知れません。しかし、私は他の選手より偉いわけではない、ハードワークを忘れるなと自分に言い聞かせてきました。All Blacksだけでなく、NZでは多くのチームが「驕り高ぶっていないか」「謙虚であるか」を自問する文化があります。

今でもNZラグビー協会のCEOのスティーブ・チューさんは会食などで私に会うと、私の足を蹴るんです。聞くと、「ちゃんとダン・カーターの足が地に着いているか確かめている」と言うんです。世界的プレーヤーになっても謙遜とラグビーに対する感謝を忘れずにいることが何より大事だと心がけています。

柿木さん 2月にAll Blacksのハンセン・ヘッドコーチに話を伺った時に、All BlacksはNZにとって外交官でもあるといったことをおっしゃっていました。ラグビー選手でありながら、NZの文化、価値観を外国に向けて発信する役割もあるという意味だと思うのですが、カーターさんやAll Blacksのチームメイトはそういった感覚はお持ちですか。

カーター選手 確かにどこの国でプレーする時でも「私はNZの代表である」、国を背負っているという意識はありますね。特にAll Blacksは世界的ブランドですし、スポーツ選手が模範、ロールモデルであるべきだという議論がありますが、All BlacksはNZ国民皆があこがれるチームですので、模範であるべきだと思っています。プレーでも言動でも、こうありたいと思われるようにふるまうことを心がけています。

勿論ハンセン・ヘッドコーチが言うように外交官そのものではありませんが、世界の中ではとても小さなNZという国が大きなことを成し遂げることができるということ、またラグビーだけでないNZのすばらしさ、文化を世界の人に伝えたいと思っているし、それが私の責任だとも思っています。

柿木さん ちょっとまとめさせて戴きたいのですが、今日All Blacksのブランドというものを掘り下げているのは、最近個人がブランドというケースがとても目につくんです。先ほど畠山さんからAppleの話が出ましたが、AppleならSteve Jobs、FacebookならZuckerbergといった具合です。しかし、日本にはどちらかというと個人より企業体がブランドとして存在するケースが多い。ダン・カーターさんのようなスーパースターも勿論いるが、それでも総体として最強のブランドになっているAll Blacksはとても参考になるのではないかと思ったわけです。さて、ちょっとラグビーそのものの話に戻りますが、昨日のプレーを拝見していて、とても自然体なのに驚きました。今、一番気にかけていることは何ですか。

カーター選手 36歳ですので、選手としてはおじちゃんの部類に入るでしょう。プレーを続けるための体作りやハードワークも大事なのですが、キャリアの終盤にあたって、やはりメンタル面が重要だと思っています。ラグビーを始めて30年、プロとして16年経った今、いかに自分にモチベーションを与えることができるかが重要です。今、考えているのは残りの数シーズンを楽しみたい。ラグビーに何かを還元したいということです。

もう安きに流れてハードワークを止めてしまう選択肢もあったのですが、ラグビーに何かお返しがしたい、自分のチームを優勝させたいと考えています。私はハードワークも好きですし、ハードワークの後のロッカールームで仲間と過ごす時間がこの上なく好きです。その時間を味わうためにも逆にハードワークは必要ですし、そのために心の準備ができるか、そこに集中しています。(注)ダン・カーター選手のコベルコ・スティーラーズは2018年12月16日、サントリーサンゴリアスを破ってトップリーグ優勝。カーター先週はトップリーグ年間最優秀選手に選出された。

柿木さん 最後にちょっと早いかも知れませんが、現役引退後については?

カーター選手 まだ決めていません。ただ、間違いなく言えることは、人生の第二章を書く前に、ラグビーを使って人々に何かを還元したい。途上国でのラグビー支援とか、恵まれない子供に対するラグビーを通じたチャリティー活動とか。私に素晴らしい人生をくれたラグビーを通じて、何かを還元したいと思っています。あと数年プレーヤーとしてのキャリアを積みながら、その後の第二章は考えます。

柿木さん カーターさん。ありがとうございました。さて、畠山さん、日和佐さんにも加わって戴きもう少し話を進めたいのですが、畠山さん、ロッカールームの掃除は日本代表もやっていますよね。

畠山選手 そうですね。ロッカールームに関しては俊さん(広瀬敏朗前日本代表主将)のアイデアだったと思うのですけど、日本代表もいいものはどんどん取り入れて、そこからまた新しい文化を築いていければと考えています。さて、カーターさんに是非お聞きしたいんですけど、人よりいい結果を出したいとしたらハードワークは欠かせないというのは僕も経験上とても良くわかります。日本にも身を粉にして働くという言葉があり、ハードワークは日本にも文化として定着していますが、次に進むにはRest、休みもしっかりとらなきゃいけない。ところが、日本人は休み、リカバリーの部分が希薄になってしまうきらいがあります。いかがでしょう。世界一ハードワークしているカーター選手から、リカバリーも重要だというのをメッセージとして伝えて戴ければと思いますが…(笑)

カーター選手 日本に来て感じたのは日本人の勤勉さは敬意を表するくらい素晴らしい。直前にフランス居たので、まずはその勤勉さに驚きました。畠山さんがおっしゃったように、働き続けることばかりがいいことではないでしょう。ラグビーだろうが、オフィスワークだろうが、大事なのは仕事の質です。神戸製鋼には大学生も練習に来ますが、大学生が毎日3時間、365日練習していると聞くと、それではラグビーの質を上げられないのではないかと思います。ハードワークは大事ですが、休みとのバランスが必要です。私の16年のプロ生活でも常にラグビーだけではメンタルがやられてしまうので、ラグビーから離れることを意識していました。フィールドから離れた時はDJだとか、スタンドアップペダルとか、ラグビーから頭を切り替えられる趣味を見つけて実行していました。バランスが必要だと思います。私は16年間の中で2回ほど、サバティカルという休止期間をとりました。高いレベルでプレーし続けると肉体的にもメンタル的にもダメになってしまうので、リフレッシュしてチャージし直すことが必要でした。人生にとっても仕事と休養のバランスが大事だと思います。

日和佐選手 ラッキーなことにチームメイトなので、いつでも聞けるんですが、敢えてカーターさんに聞きたいのは試合に向けた一週間の中で大切にしていることは何ですか。

カーター選手 肉体的なことではなくて、精神面で試合にフォーカスすることができるかが重要だと思います。具体的にはこの一週間ハードワークをして、何をしたいのか、自分の体をドライブしていく何かを見つけてそれを心に刻むことが大事だと思います。きつい事を何故するのかという大義を自分の中で明確にする。それがないとただ単に時間を過ごすことになります。私はラグビーワールドカップに4回出場しましたが、最初の2回は個人的にもチームとしてもあまりいい大会ではありませんでした。3回目の2011年はAll Blacksが優勝しましたが、私自身は怪我のせいで決勝の舞台に立つことができませんでした。そして2015年の4回目、自分のキャリアでは最後になるとわかっていた4回目のワールドカップでは、何を成し遂げたいのかという「大義」をヘッドコーチやメンタルコーチも交えて、明確にして挑みました。(2015年ワールドカップでカーター選手は最優秀選手賞を獲得)。自分の体は自分の精神についていくと私は思っているので、普段の試合でもそのメンタルの設定が重要ではないでしょうか。

柿木さん 時間も残り少なくなってきたので、会場の皆さんから一問だけ。

会場 All Blacksにおいて、コーチの存在はどのような役割を持っているのでしょうか。トップダウン式なのか、それとも選手から上がってきた意見をコーディネイトしてチームを導いていくのか。

カーター選手 日本のコーチングについてはよく知らないので、お話ししにくいのですが、NZではヘッドコーチが指導者でなく、マネージャーです。プレーヤーはそれぞれ色んなバックグラウンドを持っているので、どうしたらそれぞれの長所を引き出せるか、そこに注力するのがNZスタイルのコーチングです。All Blacksも同様です。コーチが「あれをしろ」「これをしろ」というスタイルでなく、プレーヤーの自主性に任せ、プレーヤーの能力を最大限に引き出すためにマネージメントをするのがヘッドコーチの役割です。選手が主体であるというのがNZラグビーの根底にあるので、選手の意見を聞きながらやっています。特にAll Blacksではベテランの選手がリーダーシップグループを形成して、選手が他の選手を引っ張っていくという環境作りを大切にしています。幸いなことに、今いる神戸製鋼はコーチがNZ人なので、選手の自主性を重んじたコーチングをしています。一方、正直なところフランスではコーチが「Aをやれ」といったら選手がAをやるといったスタイルでした。選手からコーチに質問もしないですし、それではフィールドで判断力が鈍ってしまいます。

柿木さん 最後に一言ずつ。今シーズン、あるいはワールドカップに向けて。

日和佐選手 今シーズンの目標として、コベルコスティールズが日本一になるため、隣の畠山さんのチームを倒せるよう、目標に向けて良い準備をしたい。ワールドカップについては、選手として出場したいという気持ちが強いので、代表に選ばれるようにまずはチームでいいパフォーマンスを出せるようにコミットしていきたい。選ばれなかった時はワールドカップ成功に向けて一所懸命サポートするつもりです。みんなで盛り上げていきましょう。

畠山選手 僕のチームにも素晴らしいキャリアを持った外国人選手が何人かいて、いつも色々良いものをインスパイアして戴いているんですが、今日もダニーの話に、ダニーって呼んでもいいですか、すごくインスパイアされました。僕のキャリアにとっても素晴らしい経験になりました。80分のラグビーの試合時間の中でどれだけ出場できるかはわかりませんが、たとえそれが1分でも80分でも自分に与えられた時間を100%やり切ったと言えるようなものにするために、明日からしっかりハードワークして、リカバリーして、勝つための準備をして、次に神戸製鋼さんと当たる時は勝てるようにしたいと思います。一所懸命頑張ります。

カーター選手 私をダニーって呼ぶのは妻だけなんですが…、まあ、いいですよ(笑)。

今日は私の経験や知識を皆さんに聞いて戴き、本当にありがとうございました。私はワールドカップと五輪を迎える日本でキャリアを終えたいと思っていました。また、2003年のトップリーグ発足の年以来の優勝を目指すというしっかりとした目標を持っている神戸製鋼というチームに招かれたので、その手助けをするために日本にやってきました。今シーズン、そこに至るために、自分の経験や知識を若い選手に伝えたいですし、先ほど畠山選手がおっしゃいましたが、80分全て出場するかどうかはわかりませんが、与えられた時間に私の持っている全てを出して、トップリーグ優勝を成し遂げたい、それが今の目標です。

そして、ワールドカップはこれまで4回出場しましたが、今回は皆さんと同じ観客として楽しみにしています。NZ大会を思い出すと、国全体のサポートが素晴らしく、それが選手に力を与えてくれました。アドバイスとしてはとにかく日本代表を応援して下さい。そのためにトップリーグの試合、代表の試合を観戦して下さい。それがエキストラな力を日本代表に与えて、日本代表の更なるパフォーマンスにつながるはずです。来年の決勝、日本代表とAll Blacksの試合でまたお会いできることを楽しみにしています。

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