#ラグビいい話〜Durban, RSA 2002
米国同時多発テロ翌年の2002年8月、32歳の私が出張で5ヶ月滞在した南ア・ダーバン。朝食ではキッチンで腕をふるう民宿のオヤジが、ある日の夕方、狭い事務室兼寝室の自室のテレビでラグビー中継を見ながらビール片手にポテチを食べつつ、小さなプールの見えるテラスでPCのキーボードを叩いていた私に「ラグビーでも見に行くかい?」と人懐っこい笑顔で尋ねてきた。週末には海岸への釣りや買い物にも付き合ってくれた彼は、NZとアイルランドにルーツを持つ。即答した私はその週末、スーパーラグビー(当時はスーパー12)のシャークスを、宿から車で10分のキングスパーク・スタジアムで目の当たりにする。ラグビーの楽しみは試合前・後も含んでいることをも体感することとなったのだが、オヤジの近所仲間5,6人も合流し、試合開始3時間前にはスタジアム横芝生が美しいパーキングで、バーベキューとワインやビールを嗜んだ。試合の詳細は割愛するが、観戦中はファンの歓声に包まれながらプレーに一喜一憂したことは確か。フルタイム後、芝上にあるワゴン車に戻ると「2次会」がキックオフ。その場になんと驚いたことに、シャークススコッド数名が激闘直後のジャージのまま現れた。しばしファンたちとの歓談、乾杯、抱擁・・・
あれから20年。あの日、一連の光景と素敵な時間を経験してしまった私はそれ以来、ラグビーの生み出す様々な場面を愛し続ける1人のオヤジになっていた。
ラグビーと私を出合わせてくれた宿のオヤジは、7年前に天に召されたと同僚から聞かされた。
2015年W杯。Brave Blossoms がSpringboks を撃破した試合を宿のオヤジは天国から、いつもの笑顔でビールを飲みながら観戦していたに違いない。
いつの日か、ダーバンに眠る彼のお墓に献花に訪れるつもりだ。
あれから20年。あの日、一連の光景と素敵な時間を経験してしまった私はそれ以来、ラグビーの生み出す様々な場面を愛し続ける1人のオヤジになっていた。
ラグビーと私を出合わせてくれた宿のオヤジは、7年前に天に召されたと同僚から聞かされた。
2015年W杯。Brave Blossoms がSpringboks を撃破した試合を宿のオヤジは天国から、いつもの笑顔でビールを飲みながら観戦していたに違いない。
いつの日か、ダーバンに眠る彼のお墓に献花に訪れるつもりだ。